日本語は縦書きにも横書きにも対応できるすばらしい文字です。
どちらにも対応できるからこそ表記に悩むことも多いですよね。
特にビジネス文書はいろんなルールがありますが、難しい数字の表記についてまとめてみます。
漢数字とアラビア数字の表記の特徴
日本で主に使われるのは、漢数字とアラビア数字(算用数字)です。
アラビア数字
「1、2、3・・・」
アルファベットが日本に入ってきた幕末・明治時代に使われるようになりました。
横書きに使う数字の表記です。
漢数字
「一、二、三・・・」
日本で古くから使われてきた数字の表記です。
日本語本来の表記である縦書きに使う数字の表記です。
横書きでも熟語などには漢数字が使われます。
大字(だいじ)
「壱、弐、参・・・」
漢数字には大字という表記もあります。
例えば一と書かれている文字に縦線を足せば十になります。
このように、漢字が書き換えられないように(改竄(かいざん)されないように)使われるのが大字です。
また、ご祝儀など「金伍萬圓也」のように金銭を表記する際など、改まった書き方をする場合などにも使われます。
同じ数字ですが、アラビア数字は1通りの表記に対し、漢数字は2通りの表記の仕方があります。
漢数字の表記のルール
原則としては縦書きには漢数字、横書きにはアラビア数字を使います。
文章を書くうえでも数字の表記は一番難しいとされています。
数字には年月日や年齢など年数を表したり、長さや重さなど数量や数値を表したりすることもあります。
また、熟語や慣用句のように数量や数値としての意味を持たない数字もあります。
数字としての使い方はさまざまなので完全に統一したルールというものがありません。
身近な新聞も会社によって独自のルールを決め、縦書きの新聞でも読み手に伝わりやすいように漢数字とアラビア数字を使い分けています。
漢数字:熟語、慣用句、固有名詞など
漢数字の表記で縦書きの書き方
ビジネスシーンで最も縦書きをするのは手書きのお礼状などの儀礼文書や封筒ではないでしょうか。
このとき縦書きで使うのは漢数字です。
主に使うのは年月日、住所、慣用句や熟語といったところでしょうか。
年月日
平成30年12月3日を縦書きの漢数字に置き換えると以下の通りです。
「平成三〇年一二月三日」または
「平成三十年十二月三日」のどちらかの表記になります。
住所
1丁目2-34 △ビル5階を縦書きに置き換えます。
「一丁目二-三四 △ビル五階」となります。
慣用句、熟語など
文章の中に出てくる数字も漢数字で表記しましょう。
・一段と
・一層
・三寒四温
・一つ一つ
・一同 など
自分の中でルールを決めて表記がごちゃごちゃにならないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
迷ったときには「漢数字は縦書き」と思い出してください。
最終的には相手が読みやすい文章を作ることが大切です。
何度も文章を作成することで慣れてきますので最初のうちは上司や先輩に確認してもらいましょう。