桜は主に北半球の国に広範囲に分布していますが、特に日本では観賞用として馴染みの深い樹木です。
日本での桜は春の花の中でも特別な位置を占め、花見と言えば桜の木の下として、日本の春の風物詩となっています。
古い時代から日本の文化に登場する、桜についての情報と桜の名言についてご紹介します。
桜の満開から散るまでの期間と種類
日本の桜の多くは、「ソメイヨシノ」という日本産の園芸品種です。
「桜が開花した」という気象庁の発表も、ソメイヨシノの中の特定の株(標本木)で判断します。
また桜の開花予想によって、会社やグループでのお花見の準備も活発になることでしょう。
桜の満開宣言は、桜の花が全部開いた状態ではなく、8分咲きの状態のことを言います。
蕾が開き始めて約1週間で満開状態になりますが、満開から散り始めるのも約1週間です。
桜の種類は、全国各地の園芸品種の分類によって600種類も確認されています。
日本の桜の主な種類
・ソメイヨシノ
・・・日本の桜の約8割を占めます。
開花時は淡紅色ですが、満開時は白色に近づきます。
・ヤマザクラ
・・・日本の野生の桜の代表で、葉芽と花が同じ時期に開きます。
桜の中では寿命が長く、ときに大木になります。
・エドヒガン
・・・ソメイヨシノより早く花が着き、彼岸の時期に開花します。
ヤマザクラとともに非常に長寿の種で、樹齢2000年を超えると言われる神代桜があります。
・クマノザクラ
・・・ヤマザクラよりも花はピンク色で開花は早く、開花時期は重複しません。
・ミヤマザクラ
・・・花期は5月~6月で、径1.5~2cmの小さい花が咲きます。
桜散るの意味にはどんな出来事がある?
「桜散る」は桜の花びらが散ることを言いますが、他の意味や出来事としての意味があります。
・「サクラサク」は受験に合格したことに対し、「サクラチル」は受験に失敗したこと。
・願いが叶わなかった、失敗したという場合に使われます。
・日本の武士の世界では、「死」の意味があります。
・桜の花は、いつまでも咲いているわけではなく必ず散るもの。
人生は、いつまでも栄華があるものでないので、常に次のことを準備しておくこと。
桜散るの名言集
散る桜 残る桜も 散る桜
・・・曹洞宗の良寛和尚の辞世の句。
「今どんなに美しく綺麗に咲いている桜もいつかは必ず散る。そのことを心得ておくこと」という意味です。
桜は散るのが始まり
・・・花が散ったからと言って終わりではなく、散ってから既に次の開花を目指して力を蓄えているという意味です。
散るべきときに散ってこそ 男と生まれし甲斐ありけり
・・・太平洋戦争の時に、戦闘前に軍人が母親へ向けて書いた手紙の一行です。
時にあわば 散るのもめでたし 桜花
・・・桜の花は時がくれば散ってしまうが、それもまた良いこと。
褒めたたえるのは花が咲いている時ばかりではないという意味です。
花は桜木、人は武士
・・・武士の生き様は、桜の花のように華やかに開花し、その後派手に散るのが理想という意味です。
まとめ
毎年春になると全国各地の名所や観光地で、桜の花が華やかに咲き誇ります。
そして日本人の心を和ませる桜の花も、やがて散ることになります。
桜散るという言葉にも、色々な意味が隠されているものですね。