天気予報の中で雨、風、雪などの自然気象に加えて注意喚起のため、注意報、警報、特別警報などが発表されることがあります。
注意報よりは警報の方が大変そうだというイメージはありますが、多くの人はその違いをよくわからないと思います。
そこで注意報・警報・特別警報の基準、種類と、これらが解除される条件について、概略を説明します。
注意報と警報と特別警報の基準は?
注意報
災害が発生するおそれのあるとき。
警報
重大な災害が発生するおそれのあるとき。
注意・警報は、各地域による基準値に達した場合発表します。
地域によって地形や標高、平地や山地の違い、川の影響、気温の違いなどにより基準値が異なります。
例えば、大雪警報の場合、札幌市では平地6時間降雪深30cmか12時間降雪深40cmですが、東京都新宿区では12時間降雪深10cmで警報が発表されます。
同じ大雪警報でも基準値は全く異なりますよね。
その基準値は気象庁HPで確認できます。
特別警報
警報の発表基準をはるかに超える大雨等が予想され、重大な災害が発生するおそれが著しく高まっている場合。
表現としては、数十年に一度の降雨量などが多いですね。
その基準値は気象庁HPで確認できます。
この他に地震動について予報、警報、特別警報があります。
地震動予報
地震の最初のわずかな揺れから、最大震度3以上又はマグニチュード3.5以上の揺れが各地で予想されたとき。
地震動警報・地震動特別警報
最大震度5弱以上の揺れが2箇所以上の地震観測点のデータによって予想された時。
強い揺れが予想される地域に重大な災害が起きるおそれがあることを警告発表します。
このうち震度6以上が予想される場合が、特別警報になります。
注意報と警報と特別警報の種類は?
気象庁が発表する注意報、警報、特別警報には次の種類があります。
注意報
大雨、洪水、大雪、強風、風雪、波浪、高潮、雷、濃霧、乾燥、なだれ、着氷、着雪、融雪、霜、低温の16種類。
警報
大雨、洪水、大雪、暴風、暴風雪、波浪、高潮の7種類。
特別警報
大雨、大雪、暴風、暴風雪、波浪、高潮の6種類。
特別警報の解除の基準は?
特別警報は、気象状況を基に防災関係機関、都道府県市町村、国、報道機関と常に情報や意見交換を行い、人命に関わる危険度が非常に大きい場合に発表します。
気象条件が回復してきても地域の防災状況、避難状況などの安全確保が保たれなければ解除はできません。
特別警報の解除は、この数値になったから解除という訳ではないのです。
今後の天候の回復状況、防災状況、地域の特性、避難状況などを考慮します。
そして、国などの防災機関、地元市町村などと意見交換をして段階的に解除するようにしています。
客観的に防災上安全だと判断できた時点で、1段階下というべき警報に変更しています。
まとめ
注意報、警報、特別警報の基準はあくまで目安的なものです。
在住している地域に特別警報が発表された場合は、自己判断せずに地元市町村などの避難指示や避難勧告に従い適切な行動をとりましょう。
基準も地域によって違うので、自分の周囲の状況に応じて、落ち着いて行動することを心掛けましょう。