4月というのは、さまざまなことの始まりの季節です。
高校や大学を卒業したばかりの人にとっては、社会に出るスタートの時ですね。
新入社員は期待や不安でいっぱいでしょうが、それは本人だけではありません。
新入社員が仕事を覚えるためには指導する人が不可欠です。
しかし、ここ数年若者が職場に定着せずすぐに辞めてしまうといった記事を目にしますよね。
ここでは、新入社員のメンタルについて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
新入社員でメンタルが弱いのはなぜ?
ここ数年、新入社員がすぐに辞めてしまうといったニュースや話題を目にすることが多くなった印象がありますよね。
それと同時に新入社員はメンタルが弱いということも言われるようになりました。
今の20代とそれより上の世代とでは、何か違うことがあるのでしょうか。
現在と過去で大きく異なることの一つに、学校の教育現場の環境の変化が挙げられます。
現在では学校で少しでもきつい叱責を受けようものなら、たちまちトップニュースになることも珍しくありません。
況して体罰ともなれば、重大事件として扱われています。
体罰は勿論いけないことですし、それが明白になることはいいことです。
インターネットやスマートフォン、SNSの普及とともにそれらの事実が公になることが増えてきました。
そのため、教師が生徒を厳しく叱る機会も減っていき、結果として叱られ慣れない若者は増えていきました。
また、いわゆる「ゆとり教育」というものも一因といえるでしょう。
この教育では「競争」よりは「みんな一緒」「平等」という理念を第一に考えていました。
成績の付け方も、相対評価から絶対評価に移行したことで「競争」に慣れていない世代がいるのです。
ゆとり教育の見直しが行われたここ数年はまた少し違ってくるでしょう。
しかし、ゆとり教育を受けた世代に関しては、怒られることなく競争にも慣れていないという人が一定数いるのです。
上記の点や、勿論もともとの性格も合わさった結果。
社会人になって業績や成果を求められたり、競争や駆け引きを課されたり、上司から叱責されたりということに免疫が無いことで、メンタルが弱い新入社員が出てきてしまうのです。
メンタルの弱い社会人はどうなっていく?
メンタルの弱い社会人は自己愛が強く、指摘や批判に弱い傾向があるといわれています。
また、周囲の目を必要以上に気にしてしまう人も多いです。
例えば、上司のデスクに呼び出されて立たされたまま、皆のいる場所で叱責されてしまったという場合です。
今の若くて打たれ弱い社会人の中には、それが耐えられないという人が多くいます。
上司からすれば「ちょっとしたこと」と思えるようなことであっても、それを受けた人によっては辞めたくなる程辛いことになってしまうのです。
これが元でうつ病になってしまう人も少なくありませんし、最近では「新型うつ病」というものも出てきました。
従来のうつ病は、頑張りすぎたり一人で抱え込んだりすることにより「自分が悪い」「自分は駄目な人間だ」と思ってしまうような特徴があります。
対して新型うつ病は、好きなことをするときは元気になり、自分のうつ状態は会社や上司のせいだと他責的な面があるのが特徴です。
勿論、どちらもうつ病の症状の可能性であることに変わりはありません。
周りの人はうつ病にならないように、そしてうつ病になった人への接し方についてしっかり学ぶ必要があります。
メンタルを鍛えるために社会人がしたほうがいいことは?
メンタルはその人の元々の性格によって大きく異なるものです。
物事をポジティブに捉えて考える人がいれば、ネガティブ思考の人もいます。
メンタルを鍛えることは本人にとって良いことですので、やれることから行っていきましょう。
メンタルが弱い人は職場でのコミュニケーションが上手く取れていないことが多いようです。
まずは、挨拶から始めましょう。
元気な明るい声で「おはようございます」「お疲れ様です」「ありがとうございます」という挨拶をしてみて下さい。
上司や先輩、同僚も人間ですので、元気に話しかけてくれる後輩の方が印象は良くなります。
挨拶から少しずつ話すことが増えて、次第に人間関係も良好になっていくことでしょう。
また、ミスをして怒られた場合、それを前向きに捉える意識を持ってみて下さい。
ミスを指摘してもらったからこそ自分の誤りを見つけることができますし、次回から注意しようと成長することに繋がります。
もし、ミスをしたことを上司から知らされず、自分の知らないところで修正されていた場合、また同じミスを繰り返すかもしれませんよね。
そうなれば自身はいつまでもミスに気付きませんし、そこからの成長は難しくなってしまいます。
理由の無い叱責はもちろん駄目ですが、ミスへの指摘は上司や先輩が正しいことを教えようとしてくれているのだと思って、次回以降につなげていきましょう。
このように思えるようになれば、少しは気持ちが軽くなることでしょう。
また、職場に相談できる人を一人でも作ることができると一気に気持ちが軽くなります。
悩みを話せる相手を探すことも大切ですね。
まとめ
メンタルが弱い人への接し方は一歩間違えると取り返しのつかないことになりかねませんので、慎重になる必要がありますよね。
しかし、言うべきことは言わなければなりませんので、言い方や言う環境にはある程度配慮してあげましょう。
そして、メンタルを鍛えようとしている人には根気強く付き合ってあげて下さい。
数多の人の中、同じ会社で出会った縁を大切にしていきたいですね。