「クレジットカード現金化」という言葉を最近よく見聞きしませんか?
お金が今すぐ必要な人に向けて安心即対応とか安心安全な優良店舗紹介など現金化を進めるような宣伝もあります。
しかし、現金化は絶対NG、換金業者を使ってはいけないよ!というような正反対の情報があります。
そのクレジットカード現金化というのはどういう意味でどういう仕組みなのでしょうか。
また現金化することは、カードの不正使用にならないのか、問題点について解説します。
クレジットカード現金化の意味と仕組み
クレジットカードを使い現金化する方法とは、カードで現金を借りる「キャッシング枠」ではありません。
キャッシング枠以上の金額で設定されている「ショッピング枠」を利用し消費者に商品購入をさせます。
その商品を、換金業者が低い金額で買い取り消費者に現金を渡すものです。
換金業者は消費者の購入代金と買い取り金額の差額が利益になり、消費者への還元率は低くなりますが現金がすぐに手に入ります。
例えば、消費者がショッピングで、換金業者が指定する商品を100万円で買ったとします。
それを換金業者は90万円で買い取り現金90万円を消費者に渡すということですね。
消費者はキャッシング枠以上の90万円が手に入り、換金業者は10万円が利益となるものです。
一見、消費者は90%の還元で買い取りしてもらえるので、不要な物をリサイクル店に売るよりも得した気分になりますが、冷静によく考えてみましょうね。
クレジットカード不正利用で現金化になる?
クレジットカードには、キャッシング枠とショッピング枠があります。
ショッピング枠とは、商品を買う目的で設定されています。
そのため、ショッピング枠を現金化するために利用する商法は、ショッピングを装ったお金の貸し付けであると、2011年に貸金業法及び出資法違反で換金業者が逮捕されました。
その後も多くの換金業者が警視庁や警察庁に検挙されています。
お金の貸付であれば、貸金業法により登録をしなければなりません。
ほとんどの換金業者は、貸金業の許可を受けていないので、貸金法に違反していることになります。
また、換金業者のHPなどで、公安委員会などの許可を受けているという内容が記載されているのは、「古物商の許可(中古品の売買)」を与えているだけで、ショッピング枠を利用して現金化することを許可していません。
消費者庁、国民生活センター、日本クレジット協会などで、クレジットカードの現金化について注意喚起がなされているので、確認してみましょう。
上記のサイト内でクレジットカード現金化で検索するとよいですよ。
クレジットカード現金化で信用失墜?
現在の法律で現金化が禁止されていないので、違法ではありません。
しかし過度な使い方による借金の増大、現金化の金利が高い、詐欺罪・横領罪に該当する恐れがあります。
また、違法でないとしても、クレジットカード会社は、ショッピング枠を現金化することを利用規則で禁止しています。
そのため、現金化が判明した場合、クレジットカード会社からの信用も失い、規約違反として残金の一括請求、カードの利用停止、カードの強制退会などのリスクが生じます。
そして、現金化により一時的に現金が手に入ったとしても、結果的にカード利用した代金はクレジットカード会社に支払わないとなりません。
まとめ
現在の換金業者のほとんどは、法に触れるスレスレの形で現金化しています。
利用規約も長文にしており、こっそり逃げ道となる文章を含んでいるので、警察でもなかなか検挙できない実態があります。
クレジットカード現金化のトラブルには、国民生活センターへ相談することをおすすめします。