現代の日本は車社会であり、ほとんどの成人が運転免許証を持っています。
しかし、近頃は高齢者ドライバーによる死亡事故が目立ち、そのたびにテレビなどで、高齢者の自主的な免許返納の話題になることが多いですよね。
高齢者の中には、既に免許を返納した方、返納を検討している方、諸事情で免許を手放せない方がいますが、高齢者の免許返納のメリット・デメリットは、どのようなものでしょうか。
また、免許返納をすると各都道府県により受けられる特典について、ご紹介します。
高齢者免許返納のメリット
実際は、高齢者でなくても運転免許の自主返納はできますが、高齢者の場合の主なメリットには、次のものがあります。
交通事故の加害者になるリスクが極端に減る
車を運転しないので、加害者になる恐れがほとんどありません。
これが一番ですよね。
車の維持費がかからない
車の税金や車検代、ガソリン代がかかりません。
運転経歴証明書がもらえる
公的身分証明書として使えます。
提示すると自治体や民間から割引などの特典があります。
返納してから5年以内に申請が必要で、免許取り消しや免停の人は申請できません。
タクシー、バスなどの乗車割引、美術館や飲食店の割引がある・・・各自治体によります。
高齢者の免許返納のデメリットは移動手段
返納による主なデメリットは次のとおりです。
気軽に買い物や病院に行くことができなくなる
公共機関を利用できる地域なら良いですが、移動手段がない地域では不便ですね。
ただし病気で通院する方が、車を運転して良いのかという意見もあります。
交通の便が比較的良い地域では車が無くても、公共機関と徒歩などの組み合わせで運動量が増え、健康には良いですよ。
家に閉じこもる人がいる
車で外出してスポーツや趣味活動をしていた人の中には、返納によって社会参加に消極的になることがあります。
でも車が無くても積極的に活動している人は、数多くいます。
高齢者が免許返納すると北海道の特典は?
全国の各自治体や民間では、高齢者の免許返納に対して様々な特典が用意されています。
参考:高齢運転者支援サイト
その中から北海道の特典について、一部ですがご紹介します。
北竜町
65歳以上。
タクシー券50,000円補助(有効期限3年間、町内業者限定)、町内で使用できる商品券3,000円、運転経歴証明書交付に係る手数料及び写真代の助成。
南幌町
65歳以上。
ハイヤーの初乗り24回分を3年間補助、運転経歴証明書交付に係る手数料を助成。
北広島市
65歳以上。
JR北海道バス、北海道中央バスが運行する生活バス路線のうち、北広島市内を走行する路線で利用できる20,000円相当の助成金交付。
浦臼町
65歳以上。
タクシー当利用助成券30,000円を3年間助成(浦臼町内業者限定)。
新篠津村
65歳以上。
新篠津村公共交通利用券60,000円相当分を交付。
特典については、全国の自治体や民間でそれぞれ内容が違うので、地元市町村で確認することをおすすめします。
まとめ
高齢者の免許の自主返納は、住んでいる場所や個人の事情が違うので、一律に返納できるものではありません。
でも高齢者になるとどうしても、体力的な衰えや運動能力が衰えてしまいます。
いつまでも運転できるわけではないので、もう少し、もう少しと運転する前に、車が無い生活をどうするか、元気なうちに考えましょう。