爪切りは大きく分けると、クリッパー、ニッパー、ハサミと3つのタイプがあります。
この中で、病院や介護現場で足の爪切りとしてよく使われるのはニッパータイプ、そのニッパーの使い方を間違っている場合がよくあります。
特に巻き爪などをニッパータイプの爪切りで爪を切る場合の切り方、足の親指が巻き爪の場合の使い方についてご紹介します。
爪切りの爪をニッパーで切る介護や看護の基本
爪切りにニッパーが必要になる介護現場では、高齢者や介護を必要とする方が、目が良く見えない、爪切りをうまく使うことができないなど、自分で爪を切ることができない方がいます。
このような場合、爪切りを依頼された介護者や看護者が爪を切ることが多いと思いますが、爪切りでニッパーを使うなら、次の注意ポイントがあります。
・爪切り専用のニッパーとヤスリを使用すること。
・切る爪は健康な爪だけを切ること。爪が異常な状態の場合は切ってはいけません。
・本人に爪を切ることを説明して、同意を得ること。
・爪を切るときは、入浴後や足浴後の爪が柔らかくなっている状態で行うこと。
ただし、ニッパー以外の爪切りを使用するときも、同様に注意ポイントを確認するようにしてくださいね。
足の爪切りにニッパーを使う使い方
足の爪切りをニッパーで行う場合ですが、爪は個人によって暑さや形に違いがあり、クリッパー型の爪切りでは切れない場合です。
また足の爪は手指の爪と違い、小さい爪と皮膚との境目がくっついていることが多くその爪を、クリッパータイプの爪切りでパチンと切ると皮膚を挟んでだり、深爪したりしてしまうことがあります。
ニッパータイプの爪切りだと爪の状態を見ながら少しずつ切っていくので、皮膚を挟むことや深爪することはほとんどありません。
ニッパーを使う時の使い方は、主に次のとおりです。
・自分の足の爪を切るつもりの立ち位置に向かいます。
・切る前に爪と皮膚をしっかり離します。汚れや角質の付着がある場合は、取り除いてください。
・ニッパーを持っていない方の指で、切る爪のある指をしっかり固定します。さらにニッパーの刃がずれないように支えます。
・親指の爪の端の方から少しずつ切っていきます。切り方はスクエアカットです。他の爪も少しずつ同じように切っていきます。
・理想はスクエアカットですが、変形している爪や状態によっては、無理せずに整えましょう。
巻き爪を切るニッパーの使い方
巻き爪のように爪が湾曲して皮膚に食い込んでいる爪には、ニッパー式爪切りが切りやすいです。
そのニッパーの使い方は、健康な爪を切りますがニッパーの刃を一気に一つの爪に当てては使いません。
巻き爪を切る場合は、ニッパーで少しずつ切っていきます。
通常の爪と同様ですが、爪の真ん中が凹むようにニッパーの向き(持ち方)を変えるだけでニッパーは凸刃にも凹刃にもなるので便利ですよ。
爪の真ん中を切る場合は、凸刃にして本当に少しずつ切っていけば直線爪切りの爪切りがなくても切れるようになってきますよ。
ただし、炎症や化膿していると介護職の方は切ることができないようになっています。
巻き爪により炎症や化膿をおこした爪は介護職の人では判断せず、医療行為とみなし看護師や医師に相談しましょう。
巻き爪でも炎症や化膿していない場合は切ることができますが、無理してはいけません。
巻き爪を切る場合も先のニッパーの使い方を参考にしてスクエアカットし、爪の先端を真っすぐにして角はヤスリで削るようにします。
ヤスリは一方向でかけ、皮膚を削らないよう注意をしましょう。
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爪切りの選び方やカット方法についての記事はこちらです。
足の爪の切り方と爪切りの選び方!巻き爪と親指以外のカット方法
まとめ
爪の爪切りにニッパーを介護者が使うと爪切りが楽になりますよ。
足の爪切りでニッパーを使って切る場合の使い方は意外と簡単ですが、指をしっかり支えることや爪の状態などの注意事項を確認しながら行ってくださいね。
特に介護現場などで巻き爪を扱うことが多い場合はニッパーの切り方もマスターされると的確な切り方ができると思いますが、少しずつ切るということを守れば無理なく使っていけますよ。