何らかの原因で離婚をしようとする場合、夫婦間で話し合いができないとか、進まないということがあります。
そういう時に裁判所に間に入ってもらい、離婚するかどうかや離婚する場合の条件などを話し合うことを「離婚調停(夫婦関係調整調停)」と言います。
その離婚調停をするにあたって弁護士が必要なのか、また「法テラス」を利用すると弁護士費用が安く抑えられるのかについて解説します。
離婚調停に弁護士はいらないのか?
離婚調停は、調停を申し立てる側が、相手の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てるのが原則です。
調停は裁判官1名と調停委員2名(男女1名ずつ)の調停委員会が主催します。
離婚調停の流れ(概略)
調停申し立て→第1回調停~数回の調停→離婚・別居・同居の調停成立または調停不成立の結果になります。
離婚調停に弁護士を依頼するということは、一般的に弁護士が調停代理人となります。
弁護士が、離婚調停の申立書を作成して調停手続きに同席するということです。
その他に弁護士によっては、1カ月2時間程度の相談(契約期間中)のみの契約や、一般的な契約に休日対応や、不動産鑑定士、税理士などとの連絡調整などを加えたものがあります。
離婚弁護士依頼のメリット
・自分の主張を整理して調停委員に伝えてくれる
・必要なことに重点を置いて伝えてくれる
・相手の主張に対して、適切に主張してくれる
・法律的なことについて、助言してもらえる
・書類不備がなく、準備に対して精神的負担や時間が減少する
・代理人として相手との連絡窓口となり、自分が相手と話す必要はない
離婚弁護士依頼のデメリット
・弁護士費用がかかる。財産が少ない場合など費用負担がおおきい
・弁護士に依頼したからといって、正当な解決が得られない場合がある
弁護士に依頼するかどうかは、メリット、デメリットを考慮し、自分で判断しなければなりません。
調停自体は、申立書と必要書類を揃えると進みます。また当事者同士が直接話すことはありません。
争う内容が法的な要素が少ないとか、財産が少ない場合には、弁護士に依頼しない方も多くいます。
離婚の弁護士費用に法テラスを利用した場合の相場
「法テラス(日本司法支援センター)」とは、国によって設立された法トラブル解決のための公的機関(法務省所管)です。
法テラスHP:法テラス(日本司法支援センター)
離婚、借金、相続などのトラブルの時、経済的に余裕がない人や近くに専門家がいない時などに情報、サービスを提供しています。
弁護士に依頼すると費用は、約50万~100万円以上かかると言われています。
それが、法テラスを活用することで、無料相談を受けられ、弁護士費用の立て替え(代理援助)が受けられる場合があります。
原則立替費用は分割で償還しますが、事件終結時の決定内容によっては免除されることもあります。
離婚時の弁護士代が安いからと言って腕が悪いとは限らない
弁護士費用は、各事務所によって大きく異なる場合があります。
ただし、弁護士費用が安いからと言って腕が悪いとは限りません。
弁護士の能力は、金額とは別と言われています。
安くてもきちんと仕事をする事務所もあれば、高い事務所に依頼しても自分の思う通りにならないという事があります。
自分との相性が大切で、相談しながらその様子を見極めましょう。
まとめ
財産が少ない場合に、弁護士に依頼しても費用がかかるので、意味がありません。
弁護士に依頼するか悩んでいる方は、一度法テラスの無料相談をして、費用を抑えることができるかどうか検討することをおすすめします。