日本では数を表現するのに、記数法と命数法という数え方があります。
普段何気なくつかっている数字表現ですが、じつはとても便利で合理的な数え方なのです。
その記数法と命数法の違いや、数え方についてご紹介します。
記数法と命数法の違い
まずは、記数法と命数法の違いを簡単に説明します。
記数法とは
数を数字と言われる文字を用いて、書き表す方法です。
0~9の数字を用いて十進法で表すアラビア数字(算用数字)が多く用いられています。
「518」のように数字を並べます。
命数法とは
数を言葉(数詞)で言い表す方法です。
「518」を「ごひゃくじゅうはち(五百十八)」というように言い表します。
このように記数法は数字を書いて表す方法で、命数法は数を言葉で表すという違いがあります。
位取り記数法についてわかりやすく解説
位取り記数法とはN進法とも呼ばれ、N種類の数字を(又は記号)を並べて、数を表す方法を言います。
そして一つの列のN個の数字が、Nに達したら数列を一つ増やします。
その一つの列を「桁(けた)」と言い、桁に入っている数をそれぞれ「位」と言います。
現在の日本で一般的に使用されている十進法のほか、コンピュータ-の二進法や三、六、十二、十六、二十進法があります。
十進法と二進法、三進法、六進法の表記(1~12)を比較すると、次のようになります。
・十進法
1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・12
二進法
1・10・11・100・101・110・111・1000・1001・1010・1011・1100
三進法
1・2・10・11・12・20・21・22・100・101・102・110
六進法
1・2・3・4・5・10・11・12・13・14・15・20
命数法を日本語で表現するとこうなる
数
一(いち)・二(に)・三(さん)・四(よん、し)・五(ご)・六(ろく)・七(なな、しち)・八(はち)・九(きゅう、く)・十(じゅう)
単位
一(いち)・十(じゅう)・百(ひゃく)・千(せん)・万(まん)・億(おく)・兆(ちょう)・京(けい)・垓(がい)・秭(じょ)・穣(じょう)・溝(こう)・澗(かん)・正(せい)・載(さい)・極(ごく)・恒河沙殻(ごうがしゃ)~
などがあります。
また283476を命数法では、「にじゅうはちまんさんぜんよんひゃくななじゅうろく(二十八万三千四百七十六)」と言います。
これは「に×じゅうまん+はち×まん+さん×せん+よん×ひゃく+なな×じゅう+ろく」の十進法の組み合わせということですね。
英語では11のことをelevenなどと別の言い方をしますが、日本では11は「じゅういち(じゅう+いち)」と合理的で、わかりやすい命数法になっています。
まとめ
生活をする上で、数字の数え方は重要でまた便利なものです。
私達の行動のほとんどが、数字によって動いていると言っても、過言ではないと思います。
正しい数え方を伝えてくれた、過去の人々に感謝しましょう。