勉強をする上で必要な力は何でしょうか。語彙力、文法、公式などさまざまありますが、大前提として「読解力」が重要になってきます。
読解力とは、言葉の通り「読んで文章を理解する力」のことで、あらゆる問題を解くにあたって必要な力です。
いくら公式を覚えていても、問題文を読み解けなければ使い方を誤るということにもなりかねません。
小学校低学年のうちから語彙力を高めるためのおすすめの学習について紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
一年生の国語文章の読解力を高めるには?
まず、「読解力がある」人とはどのような状態なのでしょうか。
それは、国語の文章を読んだ時に場面や人物たちの動きを頭の中で思い描き、図示できる状態のことを指します。
例えば、文章の中にAとBという二人の登場人物が出てきたとして、それぞれの行動や感情がどのようなものでどこに向かっているかを描かせてみましょう。
読解力のある人は相関図などをすぐに表すことができますが、読解力の低い人は図示できないことがほとんどです。
つまり、読解力とは「文章を読み解いて図や絵としてイメージ化する力」なのです。
この力を高めるには、文章を読んで図示する練習をするのが一番です。
ゆっくりでもいいので、文章を一文ずつ丁寧に図示しながら読んでいくことです。
初めのうちは物語や小説など、登場人物がいるものの方が掴みやすいでしょう。
慣れてきたら論説文や抽象的な文章に挑戦して、少しずつステップアップしていきましょう。
また、小さい頃絵本をよく読んでいた人は読解力が比較的高い傾向にあるといわれています。
絵本は絵と文章がセットで描かれているので、「この文章はこの絵のことを言っているんだ」という風にイメージが付きやすいのです。
「本をたくさん読みなさい。」とよく言いますが、読解力の低い状態でたくさんの本を読むのは大変なことです。
イメージ化できないと登場人物たちが今どのような状況なのかも理解できません。
そのため、意味の分からない文章を眺めているだけ、ということにもなりかねません。
まずは読解力を身につけてからたくさんの本を読むことをおすすめします。
ちなみに、語彙力は年齢が上がるごとに自然と身につくもの。
本を読むようになったら知らない言葉を調べることで更に高まっていきます。
一年生の国語学習の進め方
上述した通り、読解力を高めるにはまずは文章をイメージ化し、図示できるようになることが大切です。
これは国語の文章題だけでなく、他の教科でも必要な力です。
算数の文章題は読解力がなければ解けない問題がほとんどで、計算力はあるのに読解力が低いために算数が苦手になる、という人も少なくありません。
「国語学習」には読解力の他にも漢字、ことわざ、熟語などさまざまありますが、ここでは、日常生活の中で読解力を高めていく方法をご紹介します。
周りの大人たちも本に関心を持つ
子どもには「本を読みなさい。」と言うのに、自身は全く本を読まないという保護者の方もいますよね。
子どもがある程度小さいうちは、親が興味を持って楽しんでいることを真似したいと思うこともあります。
リビングの一角などのすぐ手に取れる場所に本を並べて、保護者の方が率先して本を読んでみてください。
漫画をゆっくり読む
どうしても活字は難しい、という時には漫画を読んでもいいのです。
漫画は絵と文章が一緒に描かれていますし、心理描写も分かりやすいので、イメージ化の練習には適しています。
ただし、パラパラと読み飛ばさないようにしましょう。
一コマずつゆっくり読んでイメージ化し描写を理解するようにしましょう。
上記の他に、新聞を読むことも有効です。
新聞や雑誌の文章を読んで、その内容を自分の言葉で短くまとめてみましょう。
「要約」することで、文章の内容や伝えたいことを理解する力が養われます。
これらの方法は、いずれも短い期間で達成されるものではありません。
継続することで徐々に身につくものですので、毎日コツコツと続けていきましょう。
一年生の国語家庭学習におすすめの教材
ここからは、家庭学習におすすめの教材について紹介していきます。
現在小学生向けの教材は市販のドリルから通信教育までさまざまなものが販売されています。
まずは、書店で購入できる市販のドリルです。
店頭で見ると種類が多すぎてどれを選べばいいか分かりませんよね。
また、市販ドリルは中~高学年向けのものが比較的多いです。
選ぶ時の第一条件として、難しすぎるものは選ばないことです。
勉強はコツコツ続けることが大切ですし、低学年のうちに家庭学習の習慣を付けることは将来的にも重要になってきます。
難しすぎるドリルは、解くことができずやる気の低下に繋がりかねません。
ドリルを購入する際は、一つ手前のレベルのものを選びましょう。
通信教育は、近年はタブレット学習を勧めている会社が多いです。
テレビCMでもよく流れている印象です。
スマイルゼミや進研ゼミなどが有名ですね。
紙教材だとどうしても溜めてしまい、何から手をつければいいのか分からなくなり、結局やらなくなるということはよくあるかと思います。
しかし、タブレットならゲーム感覚でできるという人も多いようです。
今は幼少期からタブレットやスマートフォンに慣れている子どもが多いでしょう。
自宅のインターネット環境の変化からタブレット学習を取り入れる家庭は年々増加しています。
スマイルゼミ
出版社別で学校の教科書に対応しています。
タッチ感度がよく、手書き機能が優れています。
進研ゼミ小学講座
教科書別の学習指導要領対応です。
6ヶ月続けることでタブレットは無料になります。
スマイルゼミと進研ゼミ、また他のタブレット教材についてもそれぞれ特徴があります。
ホームページや資料請求などで比較検討してみましょう。
また、紙の教材も、ドラゼミ(まなびwith)やポピー、進研ゼミなど多種多様にあります。
教材を購入する時には、どれがお子さんに合っているのかを大前提に、資料やお試し教材などを活用して検討していきたいですね。
おわりに
読解力は一朝一夕では身に付かないもので、継続的な努力も必要であることが分かったかと思います。
小さい頃から読解力を高めることで将来的な強みにもなります。
子どもに合った方法で、じっくり高めていきましょう。