オリンピックのシンボルとして使用されている5輪マーク(五輪マーク)。
この5輪マークは、オリンピックの創始者ピエール・ド・クーベルダン男爵が考案した有名なシンボルですが、この色と形には色々な意味が含まれています。
このオリンピックのシンボルである5輪マークの色、形の意味と図柄の著作権について解説いたします。
オリンピックの5輪の色の意味は何を表す?
5輪マークには、左から青・黄・黒・緑・赤の五色が使用されています。
この五色は五大陸を表しますが、どの色がどの大陸なのかは決めている訳ではないとしています。
クーベルタン男爵がこの五色を選んだ理由は、五色に白(旗の地色)を加えると、世界のほとんどの国旗を描くことができるからというものです。
国や人種に関わらない相互の結合、連帯によるスポーツの祭典を思い描いたのでしょう。
俗説では、水(青)・砂(黄)・土(黒)・木(緑)・火(赤)の5つの自然現象を表すとか・・・
スポーツの五大鉄則、情熱・水分・体力・技術・栄養を意味しているというものがあります。
あくまで私見ですが、自然現象には雪、風、光、闇などもあると思うし、スポーツの鉄則には努力、回復、休養、戦術などが足らないような気がします。
もっともらしく誰かが、5つにまとめたのではないでしょうか。
5輪のマークの形の意味は?
五輪マークは、色違いの5つの輪でつながっていますが、この輪には意味があります。
世界は大きく分けて、ヨーロッパ、南北アメリカ、アジア、アフリカ、オセアニアの五大陸があります。
5つの輪は、この五大陸を表しお互いの連帯を意味しています。
5つの大陸がスクラムを組んでいるようなイメージです。
このデザインは創始者のクーベルタンが、古代オリンピックが開催されたことのあるデルフォイの祭壇に刻まれていた五輪の紋章に着想を得て考案したものです。
それが、1914年のIOC設立20周年記念式典で発表されました。
オリンピック5輪には著作権が図柄にもあるの?
5輪マークの商業利用は、1981年に締結された「オリンピック・シンボルの保護に関するナイロビ条約」で禁止されています。
世界知的所有権機関(WIPO)が管理し、締結国は5輪マークの商標登録を拒絶又は無効とすることや、商業的利用を禁止する措置をする義務を負います。
2010年時点で締結国は48カ国ですが、日本は締結していません。
しかし、オリンピックに関連する商標は、国際オリンピック委員会(IOC)や(公)日本オリンピック委員会(JOC)などで保有されています。
またIOCは、2012年に再度「5輪の図柄」「OLYMPIC」「オリンピック」の他、過去のオリンピックのエンブレムを登録しています。
これによって、許可なく第三者が商業利用で登録商標と同一又は類似の商標を使用した場合は、商標権侵害の要件になります。
ただし、新聞・雑誌等の記事は商業利用でなく報道なので、商標権侵害にならないとされています。
まとめ
オリンピックのシンボルマークの5輪の色や形にも、色々意味があったのですね。
クーベルタンが考案した時の意味を考えながら、オリンピックを楽しみたいものです。